「今度こそ冷静に話そう」

そう思って話し始めたのに、結局また喧嘩になった。

 

感情的にならないように気をつけた。

責める言い方もしなかった。

夫の機嫌が良さそうなタイミングを選んだ。

言いたいことを頭の中で何度も整理してから話した。

 

 

それでも、

「また俺が悪いって言いたいの?」

「お前だって○○しただろ」

「そんなこと言ってない」

「考えすぎじゃない?」

と言われる。

 

 

気づけば最初に話したかったこととは全く違う話になっている。

 

 

そして最後には、

なぜか自分が謝っている。

 

 

話し合いが終わったあと、

「また伝え方を間違えたのかな」

「もっと上手に言えば分かってもらえたのかな」

と思う。

 

 

もし、そんなことを何度も繰り返しているなら、

一度、

本当に「伝え方」だけの問題なのか

を考えてみてほしいと思います。

 

話し合いが苦手なことと、話し合いが成立しないことは違う

 

夫婦だからといって上手に話し合えるとは限りません。

 

 

感情的になる人もいます。

 

 

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な人もいます。

 

 

喧嘩になると黙ってしまう人もいます。

 

 

だから、

「話し合いがうまくいかない=モラハラ」

と簡単に判断することはできません。

 

 

ただし、

話し合いが苦手でも、

「相手が何を伝えようとしているのか聞こうとする」

ことはできます。

 

 

例えば妻が、

「怒鳴られると怖いからやめてほしい」

と伝えた。

 

 

夫が、

「俺も腹が立っていた。でも怒鳴ったのは悪かった」

と答える。

 

 

完全に納得できなくても、

「じゃあ次からどうしよう」

と考えられる。

 

 

これなら、少なくとも話し合いを続けることはできます。

 

 

一方で、

「怒鳴られると怖い」

と伝えた瞬間、

「お前が怒らせたんだろ」

「お前だって前に怒鳴った」

「そんな大げさな話じゃない」

となる。

 

 

この場合、

最初のテーマだった、

「怒鳴られると怖い」

という話そのものが消えてしまいます。

 

気づくと「別の話」になっていませんか?

 

例えば、

「生活費について相談したい」

と話した。

 

 

すると、

「お前だって無駄遣いしてるだろ」

と言われる。

 

 

「今日は子どものことを相談したい」

と伝えると、

「そもそもお前の育て方がおかしい」

と言われる。

 

 

「昨日言われた言葉が嫌だった」

と伝えると、

「じゃあ昔お前が俺に言ったことはどうなんだ」

と言われる。

 

 

もちろん、夫側にも言いたいことがある場合はあります。

 

 

それについて別に話し合うことも必要でしょう。

 

 

でも、

毎回違う話が持ち出され、

最初に話そうとしていた問題が一度も解決されない。

 

 

そんな状態が続いているなら、

「私の説明が下手だから」

だけで考えなくてもいいかもしれません。

 

「どちらが悪いか」を決めることが話し合いになってしまう

 

本来、夫婦の話し合いで大切なのは、

勝ち負けではありません。

 

 

例えば、

「家事の負担が大きくて疲れている」

という問題があったなら、

必要なのは、

「どちらが悪いか」

ではなく、

「じゃあこれからどうする?」

という話です。

 

 

ところが、

「俺の方が仕事が大変」

「お前の要領が悪い」

「他の家庭はもっとやっている」

という話になれば、

 

妻は、

「私だって頑張っている」

と自分を守るための説明を始めます。

 

 

すると、

家事をどう分担するかという話ではなく、

自分が悪くないことを証明するための会話

になってしまいます。

 

 

これでは、なかなか問題解決まで進めません。

 

伝え方を工夫し続けて疲れていませんか?

 

話し合いがうまくいかないと、

「どう伝えれば分かってもらえるんだろう」

と考えます。

 

 

夫が疲れていない日に話そう。

子どもが寝てから話そう。

責めない言い方にしよう。

「あなたは」ではなく「私は」で話そう。

LINEの方がいいかな。

短く伝えよう。

 

逆に、きちんと全部説明した方がいいかな。

 

もちろん、伝え方を工夫することは悪いことではありません。

 

 

 

でも、

何度伝え方を変えても、

話の内容ではなく、

「そんな言い方をするお前が悪い」

というところに戻ってしまう。

 

 

そんな状態なら、

一度、

「私の伝え方を直すことだけで、この問題は解決するのかな?」

と考えてみてください。

 

話し合いは一人ではできません。

 

話し合いになっているか確認したい5つのこと

 

「夫がモラハラかどうか」を診断するためではありません。

 

今の二人のコミュニケーションを整理するために確認してみてください。

 

1.最初に話していた問題について最後まで話せる?

 

家事について話し始めたなら、家事について話せる。

お金についてなら、お金について話せる。

 

それとも途中から、

 

昔の喧嘩。

自分の性格。

親のこと。

過去の失敗。

全く違う話になっていないでしょうか。

 

2.自分と違う意見でも聞いてもらえる?

 

夫と違う意見を言った瞬間、

怒られる。

馬鹿にされる。

話を打ち切られる。

無視される。

 

 

そんな状態なら、

「意見が一致しないこと」より、

違う意見を持つこと自体が許されているのか

を考えてみてください。

 

3.「嫌だった」「怖かった」と伝えられる?

 

相手の行動について、

「私は嫌だった」

「怖かった」

と言った時、

その気持ちについて話せるでしょうか。

 

 

それとも、

「そんなことで怖がる方がおかしい」

「被害者ぶるな」

などと言われて、感じ方そのものを否定されるでしょうか。

 

4.話し合いの最後に「次はどうする」が決まる?

 

話し合いの目的は、相手を言い負かすことではありません。

 

問題があったなら、

「次はこうしよう」

というところまで進めるか。

 

ここも確認してみてください。

 

5.話し合う前から怖くなっていない?

 

「今日こそ話さなきゃ」

と思う。

 

 

でも、

夫の機嫌を見る。

タイミングを探す。

何度も頭の中で文章を作る。

それでも話し始める直前になると怖い。

 

 

もし話し合うこと自体に強い緊張を感じるようになっているなら、

なぜそうなったのかも振り返ってみてください。

 

「分かってもらうこと」だけをゴールにしなくてもいい

 

夫婦関係で悩んでいると、

「夫に分かってほしい」

と思います。

 

 

自分がどれだけ傷ついたか。

どれだけ苦しかったか。

何を変えてほしいのか。

当然の気持ちだと思います。

 

 

でも、

何度話しても伝わらない時、

「分かってもらえるまで説明する」

ことだけが選択肢ではありません。

 

一度、

「夫が理解するかどうか」と「私はこれからどうしたいか」を分けて考える

ことも必要です。

 

夫が理解してくれたらどうする?

理解してくれなかったらどうする?

何も変わらなかったらどうする?

半年後も同じだったら?

5年後も同じだったら?

相手の答えだけに、自分の人生を預けなくてもいいと思っています。

 

「夫を変える方法」を探す時間を、自分のためにも使ってみる

 

夫婦関係に悩んでいると、

「モラハラ夫を変える方法」

「夫に気持ちを分かってもらう方法」

「怒らせない伝え方」

そんなことを検索する時間が増えることがあります。

 

でも、

相手がどう受け取るか。

相手が変わるか。

相手が自分の行動を振り返るか。

そこは、自分だけでは決められません。

 

 

だから、その時間の一部を、

自分の生活を整えることにも使ってみてほしいと思っています。

 

 

今の生活費はいくら?

自分の収入はいくら?

どんな仕事ならできる?

もし別居するなら住まいは?

相談できる人はいる?

 

 

そして、

私はどんな生活をしたい?

離婚するためではありません。

 

 

自分の選択肢を増やすためです。

 

離婚する・しないより先に考えてほしいこと

 

「話し合いができない夫なら離婚した方がいい」

と一律に考えているわけではありません。

 

 

関係を改善する夫婦もいます。

 

第三者や専門家を交えて話す人もいます。

 

距離を置く人もいます。

 

今は離婚しない人もいます。

 

離婚する人もいます。

 

 

大切なのは、

「どう言えば夫が変わってくれる?」

だけを考え続けることではありません。

 

 

もう一つ、

「もし夫が変わらなかったとしても、私はどう生きたい?」

という問いも持っておくことです。

 

 

夫が変わってくれたら幸せになれる。

夫が理解してくれたら動ける。

夫が納得してくれたら人生を変えられる。

そこだけに自分の未来を預けるのではなく、

少しずつ、

自分のお金。

自分の仕事。

自分の住まい。

自分の相談先。

自分の気持ち。

を整えていく。

 

 

離婚する。

離婚しない。

今はまだ決めない。

 

 

どの選択をするとしても、

「夫がどうするか」だけではなく「私はどうしたいか」から人生を選べる状態を作る。

 

 

話し合いのたびに、

「また私の伝え方が悪かった」

と思っているなら、

一度だけ別の問いを持ってみてください。

 

 

本当に、私の伝え方だけの問題なのかな?

そこから見えてくることもあると思います。

 

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